
秋になり冬が近づき気温が下がってくると、夏の間鬱陶しい水蒸気によって汚されていた空は急に澄んで人の心に語りかけるようになる。空が澄むと見えてくるものはいろいろあるけれど、特に夜の星や月の輝きには目を奪われる。
空が澄んでいる為か、その月齢に関係なく、月が出ていると空が際立つ。雲があれば月明かりが雲に映り空に彩を添え、雲がなければ空の黒さが際立つ。
そんな夜空を見た時、ふっと頭に思い浮かぶのが、彼氏のことだ。
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それは、そろそろ仕事が終わる頃かなぁ、とか、そろそろライブが始まったかなぁ(彼氏は週の半分がライブハウス勤務である)、とかの「離れているあなたが今何をしているか」の類だったり、顔を押し付けた時の胸板の感触や、煙草の匂いや、抱き寄せてくれた大きな手、とかの一緒に過ごした時間の反芻だったり、何度聞いてもうれしい「愛してるよ」の一言だったり・・・。
♪ 君がいない夜だって
そうno more cry もう泣かないよ (三日月/絢香)
載せた月は三日月には太りすぎ・・・どちらかといえば弦月(ゆみはりづき)だけれど。
恋愛のはじめの頃の、どこか駆け引きめいたやりとりや、相手を知らない事からくる勝手な想像(妄想?)や、どんどん相手が見えてくる=近づいた感じがする感覚・・・多分恋愛をしていてもっとも純粋に楽しいだけの時期(コレが恋愛の醍醐味!と感じて、いかにこの時間を長く保つか考えていた時期もあった)もいいけれど、近づいた後のいざこざ(理想とのギャップや受け入れ難い事とか、大喧嘩の末の別れ話・・・とか、倦怠期とか)を乗り越えた末に手に入れた安定もいいものだな、とここ最近ようやく実感できるようになった。
時に切なく、時に穏やかに、時に情熱的に、愛を反芻する。
きっと、月に限らず、四季折々その季節にあるなにかを通して繰り返されることなのだろう。ミルフィーユのように、その時々のさまざまなものを織り交ぜて、積み重ねていく。
これが、愛を育むということなのかもしれないな。
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